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2024.12.28

中日新聞 掲載

2024.12.28付 中日新聞に掲載していただきました。
以下、転載

シルク残糸 セーターに
廃棄される部分活用
 総合繊維メーカー「長谷川商店」が1月、シルクの残糸を使ったセーターを発売する。染色方法の都合で、糸全体のうち廃棄される1割の部分を活用した。営業統括部長の三島健太郎さんは「アパレル業界の環境問題は深刻。糸メーカーとしてできることを続けたい」と話す。
 長谷川商店は1965年創業。主力のシルクは純度が高く、優れた加工技術は海外でも高く評価されている。2015年ごろに編み機などの加工設備も導入。ネックウォーマーやブラシなど、シルク糸を使った自社製品の開発にも力を入れる。
 残糸はシルクを染める「チーズ染色」の過程で出たもの。糸を巻き付けたボビン(芯)の内外から染色液を染み込ませる方法で、内側と外側では色の濃さにむらが出る為、製品には使えない。年間で10トンのシルク糸を扱う同社では、1トンを産業廃棄物として処理してきた。
 色むらで廃棄される糸では高品質で、1キログラムあたり2万円相当の価値がある。企画部の八橋徹さんは「捨てるのは切ない、もったいないと長年思っていたが活用が難しかった」。何色もの残糸を使ったセーターを作ったこともあったが、手間がかかり量産が難しかった。
 色むらのある糸で個体差のない製品をどう作るか。八橋さんが考えたのは4色の残糸をよる方法。深みのある糸が生まれ、濃淡の差も軽減される。糸メーカーならではの加工技術が生かされた。
 もうひとつの課題が在庫管理。1万種以上の糸を扱う同社の倉庫には、3千個以上の残糸のボビンが無造作に置かれていた。立ち上がったのは、ベテラン社員の神﨑秀一さん。社内随一のきれい好きで、社内中の倉庫を整頓して回った。積み上がったボビンを色ごとに分類し、残糸の在庫を可視化。必要な糸を探しやすくなり、量産に弾みがついた。
 保温性と保湿性に優れるシルク糸。セーターには起毛加工を施しており、軽く柔らかい肌触りだ。1着に計8種類糸が使われており、シルク糸の光沢が美しい製品に仕上がった。
 八橋さんは「セーターをきっかけに、残糸を生かした製品作りを確立できれば」と意気込んだ。セーターはピンクとベージュの2種類で、税込み2万2千円。1月6日発行のカタログハウス「通販生活」の1・2月号で販売する。

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