2024.10.9付 繊維ニュースに掲載していただきました。
以下、転載。
柞蚕絹紡糸の提案強化
特徴や使いやすさ訴求
糸・編地製造卸の長谷川商店は、野蚕の一種である柞蚕(さくさん)絹を使った糸の展開を改めて強化する。柞蚕が持つ独特の風合いなどを提案するほか、価格面のメリットについても訴求する。このほど東京都内で開いた単独展示会で紹介した。
中国産の柞蚕を活用する。家蚕と比べて繊維自体の膨らみ感に優れるほか、ドライなタッチといった特徴を持つ。希少性も高いと言う。糸種は120番双糸や68番双糸、7番単糸。強撚タイプやカシミヤ混、シルケット綿との複合などを用意している。
一般的な絹紡糸と比べて「1キロ当たり4千円ほど安くなる」とし、モノの値段が上がる中で、使い勝手も訴求する。糸や丸編み地などで提案する。24年春に開いた単独展示会でも一部商品を見せたが、今回の展示会を通じて改めて提案強化を図る。
単独展では、イタリアの糸・生地見本市「ピッティ・フィラーティ」で人気を博した商品も展示した。かぶせ編みのリリヤーンやセリシンが付いたリリヤーン、ポリエステル混でハリ感のある素材など、素材の面白みや特殊な設備で生産した糸をそろえた。
そのほか、強撚糸や表面変化のある糸、表面を毛羽立たせた糸などが注目を集めた。自社製品では、シルクフリースのミトンやスヌードなどを打ち出した。