2021年3月18日付 繊研新聞に掲載して頂きました。
以下、転載。
シルク総合企業に磨き
シルクの総合企業、長谷川商店(愛知県一宮市)は創業者の長谷川勝社長が相談役に退き、長女で海外営業や人事総務総括などを担当してきた長谷川容子常務が新社長に、そして夫で営業部門を担当してきた、長谷川新吾常務が副社長に就任した。
新体制では「ストーリー性を持ったこだわりの商品を求めやすい価格で提供する」方針だ。
ウール主力の尾州産地に本社を置く同社だが、シルク糸販売が祖業。
その後は「挑戦を旗印に創業者が行動力で会社をけん引」(長谷川社長)し、欧州の著名ブランドやデザイナーにも顧客を持つ素材企業になった。
他方で加工設備や編み立て機なども導入して原料調達から糸、生地、製品までの一貫生産体制を構築した。
オリジナル性を磨くため、「糸から製品までをデザインできる企画部門も併せ持つ」のが強みとなっている。
新体制は営業部門が長くBtoB(企業間取引)の経験が豊富な副社長と社員教育やBtoC(企業対消費者取引)などの経験を持つ社長が経営第2世代を形成する。従業員60人従業員60人の企業に成長した同社は「調整力のある女性の企画部長、海外営業経験を積んだ男性の営業部長など社内各所で育ってきた。
その人材がワクワクしながら働ける会社経営が目標」(同)だ。
18年前から始めたオンラインショップや直営店など、BtoCによる消費者ニーズに沿った商品開発を強化するほか、昨春から始まったユーチューブによる動画プレゼンテーションなどSNSを活用した試みも推進する。